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東京金(週間レポート):円安眺め上伸
<1週間のまとめ10/29~11/2>
今週の東京金市場は、株式市場をはじめとしたリスク回避の巻き返しの流れを受け、週中盤には一時4400円(先限)割れの展開となったものの、その後は、NY金市場の回復、そして米長期金利の上昇を背景とした円安の流れを受け、4400円台に回復し堅調に推移する事となりました。
1週間の動向を確認しておきましょう。
今週は、米雇用統計やISM製造業景況指数等の重要指標が控える中、米中間選挙まで最後の一週間と言う事で、基本的には足下を確認しつつ、米長期金利や株式市場の動向を眺めながらの慎重な出だしとなりました。
週前半の動向ですが、出だしはスローな始動となったものの、時間の経過と共に方向感のないランダムな値動きとなりました。ある意味、予想通りの展開とも言えますが、一部ではリスクオフの巻き返し、一部では独自要因で調整が進むなど、いわゆる“ミックス”な展開となる中、東京金市場も、先限が4420円を挟み、僅か±10円程度の小動きに終始しました。
対照的に、週後半は非常にアクティブな展開となっており、NYダウをはじめとした株式市場が上昇に転じた事を皮切りに、市場全体でリスク回避の巻き返しの動きが活性化。円は緩やかなペースで下落、そして、NY金もユーロ高等の外的要因にサポートされ堅調に推移する展開となりました。
結果として、東京金市場は、円安とNY金高の両方のサポートを受け上伸。一時は4400円割れを演じるなど弱含む場面もありましたが、最終的には4460-4470円のレンジまで上昇する事となりました。
さて、今後の展開ですね。月並みな表現になりますが、基本的には「11/6を控えニュートラルなスタンス」。これが市場参加者の本音であり、ひとまずは、米中間選挙後の動向を眺めつつのポジショニングが適切と言えるでしょう。
CFTC建玉明細
CFTC建玉とトレーダー動向
今週のCFTC建玉は、約1220-1240ドルのレンジで投機筋のポジションがマイナス16194枚で、買いの手仕舞いが中心となっています。
世界株安等のリスク回避の金買いを背景に1200ドルから底堅く推移してきたNY金ですが、節目でもある1240ドル台手前では利確が入りやすく、同時に、買い方も大きく減少しており、ひとまず1240ドルが現時点における抵抗線になっている事が伺えます。
また、今週はNY金のみならず、米中間選挙を控え、コモディティ市場全体で投機筋が「手仕舞い」中心のポジション調整となっており、為替市場も特に目立った動きは無く、総じて、静観、若しくはポジション量を減らし、11/6に備える格好となりました。
※レポートに関して※
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