吉中晋吾・バーグインベスト代表=ニューヨーク金先物相場は目先、底堅い展開が続きそうだ。足元では中心限月が1280~1300ドルの狭いレンジ取引となっているが、下値の堅さを感じている。 米金融政策に関連した動きが最大の注目材料とみている。英国の欧州連合(EU)離脱問題などを背景に投資家のリスク回避姿勢が強まれば、金相場の下支え要因となる。ただ、ドル建てのNY金相場の押し上げには、利上げ停止や利下げなど米政策金利に絡んだ材料が必要だ。 2019年は米金融政策の方向性を見極めようとして、手探りが続く。米国の主要経済指標や連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言が注視されるだろう。 米政府機関の一部閉鎖を受け、米商品先物取引委員会(CFTC)の週間ベースの取組高報告がこのところ発表されていないため、投機筋の動きを判断しにくい。英国のEU離脱に関しても、3月末の期限までにどのような展開になるのか不透明感が強い。こうした中、NY金は節目の1300ドルに近づけば、ひとまず利益を確定する動きが見られる。(了) [時事通信社]