吉中コモディティ研究所

THE YOSHINAKA INSTITUTE OF COMMODITY INVESTMENT

◎〔週間見通し〕NY金、仕掛け難でもみ合い継続か=バーグインベスト・吉中氏

〔週間見通し〕NY金、仕掛け難でもみ合い継続か=バーグインベスト・吉中

 吉中晋吾・バーグインベスト代表=来週のニューヨーク金先物相場は、仕掛け難の中、もみ合いが継続しそうだ。予想レンジは1オンス=1850ドル~1980ドル。

 金相場をみる上では実質金利、金現物取引の動向、投機筋のポジションの三つの要素が重要だ。このうち実質金利に関しては、9月中旬から大きな動きはない。過去の金相場と実質金利の相関性からは、1900ドル付近にある現在の金相場は「可も不可もない」状態といえる。

 一方で現物市場や投機筋の動向をみると、投資家から1980ドル超では売りが出やすく、1900ドル割れでは買いが入りやすい状態にあることが分かる。

 市場関係者は米大統領選を控えてポジションを縮小、米国の追加の新型コロナウイルス経済対策に関する動きをみながら一喜一憂している状態だ。そうした中では積極的な方向感は出にくいだろう。同じ貴金属の中ではむしろ、金利の縛りがない銀の動きに投資妙味があるとみている。(了)